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【ヤルタ密約】チャーチル英首相は密約協議の「蚊帳の外」だった…ロシアの領土根拠に疑義

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【ヤルタ密約】
チャーチル英首相は密約協議の「蚊帳の外」だった…ロシアの領土根拠に疑義

中西輝政氏 中西輝政氏

 ロシアのプーチン現政権は、「北方領土は第二次大戦の結果、ソ連(ロシア)領になった」といった主張を繰り返している。今回見つかった書簡は、ロシア側がその有力な根拠の一つとするヤルタ密約が、署名したチャーチル首相その人によって疑義が持たれていた可能性があることを示している。

■領土移転 歴史的な過ちに弁明 中西輝政京都大学名誉教授の話

 3巨頭の一人としてヤルタ会談に参加したチャーチル英首相は、自分の頭越しにスターリン首相とルーズベルト大統領が大西洋憲章とカイロ宣言で定めた「領土不拡大の原則」を犯し、領土を移転させた歴史的な“過ち”に、自分は関与していないと歴史の審判に弁明したかったのだろう。裏返せば、署名したチャーチルも密約の正当性に疑念を抱いていたとみられる。アジアの権益確保のため署名に加わったものの、責任回避することで「密約」を無効とした米国のアイゼンハワー政権の姿勢に英国も事実上、同調していたことがうかがえ、ヤルタ協定を根拠とするロシア側の北方領土占有の主張は根拠を失うだろう。

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