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【検証・文革半世紀 第4部(1)】「毛沢東とトウ小平の亡霊が戦っている」 習近平氏vs李克強氏、激しさ増す路線対立

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【検証・文革半世紀 第4部(1)】
「毛沢東とトウ小平の亡霊が戦っている」 習近平氏vs李克強氏、激しさ増す路線対立

 「彼の思想は今後、永遠にわれわれを励まし続ける」。講演などで毛沢東を称賛することが多い習に対し、李は「改革開放を続けなければ私たちに未来はない」などと、トウ小平への尊敬の念を隠さない。

 2人の対立が表面化したのは昨年1月といわれる。李が師と仰ぐ前国家主席、胡錦濤の政権を支えた大物政治家、令計画の失脚が発表された直後のことだ。李は訪問先の深◆(セン=土へんに川)市で日程を変更して公園を訪れ、山頂のトウ小平像に献花した。

 異例の行動だった。「党内で権力闘争ばかり仕掛ける習への不満を示すと同時に、トウ小平路線の継承を宣言する意味があった」といわれる。

 今年3月、北京で開かれた全国人民代表大会(全人代=国会)で政府活動報告を読み終えた李が、例年のようには習と握手を交わさなかったことに注目する党関係者は多い。「2人の関係はもはや修復不可能だ」と話す人もいた。

 来年秋の指導部人事では大きな変化がありそうだが、習と李だけは残留することが確実だ。「毛とトウ」の路線闘争は現代でも続いており、再び激しさを増す可能性がある。

     

 文化大革命の評価をめぐる議論は途切れることがない。第4部では当時の主役たちとその継承者の姿を通して、現代の議論の焦点を探る。(敬称略)

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