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【赤の広場で】露最高裁がテロ組織に指定 オウムの“亡霊”は消え失せない

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【赤の広場で】
露最高裁がテロ組織に指定 オウムの“亡霊”は消え失せない

 なぜ今になって、との驚きを禁じ得ない。ロシア最高裁が20日、検察の訴えでオウム真理教をテロ組織に指定し、活動を禁止した。検察は国内に最大3万人の信者がいるとみている。

 オウム真理教はソ連崩壊後の1990年代前半、ロシアを一大拠点としたことが知られている。当時の団体は、ラジオやテレビの放送枠を買い取って大々的な宣伝を行い、数万人規模の集会をしばしば開いた。市場経済化の大混乱にあったロシアで、人々の苦境や不安、役人の腐敗につけいって勢力を拡大した。

 今年3月、この団体が久々にロシアのニュースに現れた。ロシア人を中心とする約60人がモンテネグロで拘束され、送還されたのだ。露当局はこれを受けて捜査に乗り出した。

 今のロシアは、90年代と比較にならぬほど安定しているのに、なお入信者が絶えない。団体は、ヨガ愛好会を装って人を募り、インターネット上の通信によって信者への階段を上らせている。モンテネグロやウクライナといった国々は、団体幹部とロシア人信者が直接接触する場として使われてきたようだ。

 ちなみに、ロシアでは今も、オウム真理教を宣伝するサイトが野放し状態だ。通信監督当局には、反プーチン政権派をいじめる前にやるべきことがあろう。(遠藤良介)

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