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【話の肖像画】元台北駐日経済文化代表処代表・羅福全(1)戦時下、日本で幼少期過ごす

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【話の肖像画】
元台北駐日経済文化代表処代表・羅福全(1)戦時下、日本で幼少期過ごす

羅福全氏(長谷川周人撮影) 羅福全氏(長谷川周人撮影)

 〈日本統治時代の台湾に生まれ、幼少期や20代の時に日本に滞在。平成12年から4年間、台北駐日経済文化代表処の代表(大使に相当)を務めた。今年3月に自叙伝「台湾と日本のはざまを生きて 世界人、羅福全の回想」(藤原書店)が出版された〉

 昭和10(1935)年の台湾に生まれました。私は台湾人ですが、人生のおよそ3分の1を日本で過ごし、日本は私にとって第二の故郷といえます。本で「世界人」としたのは、私は戦後に日本と米国に留学し、その後は国連職員として世界各地の発展に取り組んできたからです。一方ではこの間、私は祖国台湾では(入境を禁じる)ブラックリストに載ったため、母が亡くなったときも帰国がかなわず、およそ30年にわたって海外にとどまることとなったのです。しかしこうした人生は決して不幸なものではありません。世界中のさまざまな国、分野で多くの出会いに恵まれました。

 〈日本は明治28(1895)~昭和20(1945)年に台湾を統治。生まれたころの台湾の様子はどうだったのか〉

 私が生まれたのは台湾南部にある嘉義市の栄町で、非常に“日本化”されていて、お正月になるといい家庭は和服を着て、かるたや羽子板で遊びます。一方では当時の台湾は日本の南進政策の基地ですから軍人も多くいて、ラジオからは軍歌が流れていました。

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