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【視線】「北朝鮮拉致」は国際社会で知られているか? 豊富な証拠もとに発信強化せよ ロサンゼルス支局長・中村将

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【視線】
「北朝鮮拉致」は国際社会で知られているか? 豊富な証拠もとに発信強化せよ ロサンゼルス支局長・中村将

 「米国で拉致問題への認知度は高くないと感じた」。拉致被害者の家族らはこれまで何度も米国に足を運び、大統領はじめ、政府高官、有力政治家らに直接訴えてきたが、5月に訪米した田口八重子さんの長男、飯塚耕一郎さん(39)はそう感じたという。歴史認識の問題で露呈されてきた日本政府が苦手な「情報発信の強化」がここでも求められている。

 「名もなき英雄たち」。古い北朝鮮のスパイ映画のタイトルだ。映画好きで知られた金正日総書記が制作を指示した。映画には4人の米国人が登場する。在韓米軍に所属していた元兵士で、いずれも1960年代に南北軍事境界線を自ら越えた。

 金総書記は元米兵らを反米プロパガンダ映画に起用した。元米兵らは次第に北朝鮮での生活に嫌気がさす。4人で平壌のソ連大使館に駆け込み、「亡命」を求めたが、彼らの望みがかなうわけもなかった。

 4人は北朝鮮で結婚した。花嫁たちは北朝鮮の工作機関が各国から拉致してきた被害者だったという事実は、人権に敏感な欧米社会でもほとんど知られていない。

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