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【黒田勝弘の緯度経度】韓中「ワタリガニ戦争」再燃 中国の北朝鮮への入漁料支払いは制裁違反ではないのか

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【黒田勝弘の緯度経度】
韓中「ワタリガニ戦争」再燃 中国の北朝鮮への入漁料支払いは制裁違反ではないのか

 船団を組んだ中国漁船は怖いモノ知らずで、南北軍事境界線など平気で無視して取りまくっている。境界線に接近できない韓国漁船としては切歯扼腕(せっしやくわん)、歯ぎしりの状態である。

 こうした中国漁船を韓国メディアは「もはや海賊みたい」といっているが、韓国政府の抗議に対して中国政府は「努力はするが取り締まりはうまくいかない」と回答しているだけで放置の状態という。

 中国は尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺では毎日あれだけ警備艇や軍艦を出動させ、海上威嚇行動をしていても自国漁船ひとつ取り締まれない。中国は国際常識を守らない「法治無視の放置国家」というわけだ。

 ところで黄海の南北境界線のワタリガニ漁場への中国漁船の進出には、実は北朝鮮の事情が深く関係している。

 あの海域にはもちろん北朝鮮の漁船も出漁しているが、北朝鮮はてっとり早い“外貨稼ぎ”の手段として入漁料のかたちで中国漁船に漁場そのものを売ってしまったというのだ。だから北朝鮮漁船は中国漁船には文句はいえない。

 東海岸沖の日本海のイカ漁場でも同じことが起きているという情報もある。

 経済的に苦境が続く北朝鮮の「最大の外貨収入源は資源輸出、資源売却」といわれてきた。それが外国人を驚かす最近の首都・平壌の華やかな(?)消費風景を支えてきた背景の一つといわれる。主な収入源は国境を接する中国だった。漁場という名の海の資源もその一環というわけだ。

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