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【赤の広場で】ロシアでひそかに流行… 危険すぎる無賃乗車

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【赤の広場で】
ロシアでひそかに流行… 危険すぎる無賃乗車

 最近、奇妙な光景を見た。モスクワの郊外から中心部に戻るため駅に行くと、発車しかけていた列車の最後尾に男が1人、張り付いていた。連結機を足場にして、車両を背に、じっと遠くを見ながら立っている。列車は駅を離れていったが、彼は表情一つ変えず、そのまま列車に運ばれていった。

 調べると「トレインサーフィング」などと呼ばれる違法行為で、若者の間でひそかに流行しているという。名前は格好いいが、要するに危険極まりない無賃乗車だ。ネットでは常習者らが情報を共有し、あるサイトには1万人以上が登録していた。隣国ベラルーシからも登録があった。

 屋根に上がったり、先頭車両に張り付いたりする「強者」もいるという。通常の列車だけでなく、地下鉄や、モスクワとサンクトペテルブルクを結ぶ特急で犯行に及ぶケースもあった。彼らの多くは未成年者で、夏になると毎日のように感電や車両からの落下で死者が出ているという。

 サイトには、運賃が上がっても車内設備が改善されないロシア鉄道への怒りも書き込まれ、「対抗措置だ」とする主張もあった。確かに独占企業ゆえか同社の車両の質は悪く、いらだつ乗客の気持ちは分かる。しかし反発するなら、もっと別のやり方があるだろう。(黒川信雄)

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