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オバマ氏がベトナム初訪問、武器禁輸が焦点 完全解除なら中国抑止へ進展 南シナ海情勢も協議

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オバマ氏がベトナム初訪問、武器禁輸が焦点 完全解除なら中国抑止へ進展 南シナ海情勢も協議

 【シンガポール=吉村英輝】オバマ米大統領が、主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)出席前に、ベトナムを初訪問する。国家元首で共産党序列2位のチャン・ダイ・クアン国家主席と23日に会談し、中国が覇権拡大を進める南シナ海情勢などを協議する見通し。オバマ氏が、ベトナムに対する武器輸出規制の完全解除に踏み切るかが焦点だ。

 ベトナムへの武器輸出を禁止してきた米国は、1995年の国交正常化を経て、2006年に部分緩和し、14年に殺傷力のある武器の禁輸措置も一部解除した。だが、対象は海洋安保分野などに限定されている。

 米政府の慎重姿勢には、「ベトナムでは著しい人権侵害が続いている」(米議会)との懸念がある。集会や表現の自由が制限される中、ハノイでは8日、同国中部で発生した魚の大量死に関連した台湾系企業への抗議デモが強制排除され、50人以上が連行された。

 ローズ米大統領副補佐官は19日、武器輸出規制の全面解除は、首脳会談を受けたオバマ氏の判断に委ねられると説明。ベトナム側の人権問題への対応を「両国関係深化のため注目している」と述べた。

 一方、ベトナムも軍事力で勝る中国への抑止力には、米国からの支援が不可欠。グエン・フー・チョン書記長は昨年7月、1975年のベトナム戦争終結後、同国の最高指導者として初訪米し、オバマ氏と協力強化で合意した。

 東南アジア研究所(シンガポール)のレ・ホン・ヒャプ氏は、冷戦時代から導入してきたロシア製兵器との平行運用や調達費用の問題は残るものの、米国による武器輸出全面解禁はベトナムにとり「二国間関係が完全に正常化された象徴的意味を持つ」と指摘している。

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