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【パナマ文書の衝撃】全世界で12~29兆円の損失生む「税逃れ」 徴税すべき指導者には「道義的責任」

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【パナマ文書の衝撃】
全世界で12~29兆円の損失生む「税逃れ」 徴税すべき指導者には「道義的責任」

 「パナマ文書」で注目を集めた租税回避地は、海外資本を呼び込むために非課税もしくは極めて低い税率を導入している国・地域で、多国籍企業や富裕層が節税目的に利用している。

 ただ2008年のリーマン・ショック後、金融危機対策で税金の負担が膨らんだ欧米では企業や富裕層の脱税に納税者から厳しい目が向けられている。租税回避地では秘密保護法などにより高い匿名性が確保され、透明性の欠如がマネーロンダリング(資金洗浄)や不正蓄財などに悪用されているとの指摘もある。

 経済協力開発機構(OECD)は昨年10月、多国籍企業が租税回避地などを利用した節税策により、全世界で年間1千億~2400億ドル(約12兆~29兆円)の法人税収が失われているとの試算を発表している。

 租税回避地の問題に詳しいPwC税理士法人の佐々木浩審査室長は「租税回避を防止する制度が主要国にはあるが、その見直しをすべき時期にきているのではないか」と指摘。青山学院大の三木義一教授は「国民から税金を徴収する立場にある国家の指導者が、異常な方法で税負担を減らすことには道義的な問題がある」としている。(西見由章)

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