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【ミャンマー新大統領横顔】スー・チー氏の「唯一の窓口」から一躍、ティン・チョー氏(69)「大統領職は向こうから来た」

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【ミャンマー新大統領横顔】
スー・チー氏の「唯一の窓口」から一躍、ティン・チョー氏(69)「大統領職は向こうから来た」

ミャンマー次期大統領に選ばれたティン・チョー氏(ロイター) ミャンマー次期大統領に選ばれたティン・チョー氏(ロイター)

 一般にはほぼ無名だったが、今年2月の新議会開幕前から大統領候補に名前が取り沙汰されはじめると、国民民主連盟(NLD)の内情に通じた関係者からは「人物として問題はなく、ふさわしい」との声が一様にあがった。NLDを率いるアウン・サン・スー・チー氏は大統領に指名した理由を「党に忠実で、自制心があり、尊敬を受けている」と説明する。

 スー・チー氏とは高校の同窓。軍事政権時代、自宅軟禁されたスー・チー氏と外部の連絡役を引き受ける「唯一の窓口」(日本政府幹部)だった。2010年に軟禁が解かれたスー・チー氏が自宅の門扉越しに市民に語りかけたときにもその傍らにいた。

 ヤンゴン経済大で学び、コンピューター科学が専門。英国留学経験もあり英語に堪能で、財務官僚などを務めた実務家の面も持つ。1992年に役人を辞めてNLDに参加。議員経験はなく、最近までスー・チー氏が代表を務める慈善団体で働いていた。

 実父(故人)は著名な詩人で、1975年から4年間、大阪外語大(当時)の客員教授を務めビルマ語辞典の編集にも参加した。義父(故人)は軍人で、独立後は財務相などを歴任し、NLDの創設にも加わった。

 「望んだのではなく、大統領職は向こうから来た」と謙虚に語るが、スー・チー氏の影響下で、大統領としてどれだけ手腕を振るえるかも注視されている。(ネピドー 吉村英輝)

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