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【視線】歴史問題に執着しすぎた朴槿恵大統領はいまや、反日の余裕もなく ソウル支局編集委員・名村隆寛

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【視線】
歴史問題に執着しすぎた朴槿恵大統領はいまや、反日の余裕もなく ソウル支局編集委員・名村隆寛

 韓国政府の最近の対応からは、「必要以上に日本を刺激したくはない」(外交筋)との配慮や、日韓の歴史問題に区切りを付けたいという意図がうかがえる。むしろ、朴大統領が演説で触れる「日本」は、ほとんどが韓国国内に向けた“説得”だ。日韓合意を頑として受け入れない元慰安婦の女性らだけでなく、反対世論への説得は現在も続いている。形の上では日韓合意に従って韓国政府はやるべきことを粛々と進めているようだが、日韓関係を改善せねばならないという切実感さえ漂う。

 韓国政府が対日関係改善に躍起となっている背景には、北朝鮮や国内経済という、より差し迫った現実的な問題がある。これ以上の対日関係悪化は避けたい。そもそも、そんな余裕は今の韓国にはない。日韓関係で韓国政府が最も懸念している問題の一つは、2年前にも本欄で触れたが、訪韓する日本人の激減だ。朴槿恵政権1年目の2013年に訪韓した日本人は、過去最高だった前年より21・9%も減った。当時、日本人の海外渡航先の中では韓国が突出して落ち込んでいた。

 こうした状況を受け、日韓議連の大物議員が、寒い季節にもかかわらず、1400人規模の観光団を引き連れ訪韓したこともあった。議員の善意に朴大統領は感謝したという。だが、効果はなかった。韓国への日本人観光客は今も激減し続けている。韓国の政府や財界、観光業界はこぞって「日本からの観光客を呼び戻せないか」と苦悩している。観光分野だけをとっても、それほど韓国では日本の存在が大きいのだ。

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