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ASEAN、南シナ海「深刻な懸念」声明 中国批判トーン強める

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ASEAN、南シナ海「深刻な懸念」声明 中国批判トーン強める

 【ビエンチャン=吉村英輝】ラオスの首都ビエンチャンで開かれていた東南アジア諸国連合(ASEAN)非公式外相会議は27日、南シナ海情勢について「深刻な懸念」を表明する議長声明を発表し、閉幕した。名指しは避けながらも、中国がミサイルやレーダーの配備などで力による露骨な現状変更を進めている事態を憂慮し、「地域の非軍事化が重要だ」と対中批判のトーンを強めた。

 声明は一部の国の外相の指摘として、南シナ海での「岩礁埋め立て」にも言及。中国による軍事拠点化を念頭に、「信頼を損ない、地域の緊張を高め、平和と安定を脅かしかねない」との懸念も盛り込んだ。

 また、今月中旬に米国とASEAN各国の首脳会議で合意した南シナ海の「航行の自由」の重要性も再確認し、軍事拠点化の回避や行動の自制を強調。国際法や対話による問題解決を訴えた。

 ASEANは近年、南シナ海情勢をめぐって対中国で結束できない状況が続いていた。しかも今年の議長国、ラオスは経済依存を深める中国から圧力を受けやすく、声明をまとめられない恐れもあった。

 だが、歴史的な結びつきが深いベトナムなどが、中国による南シナ海への戦闘機展開などを受けて危機感を強める中、ラオスも中国批判に踏み切った形だ。

 閉幕後に記者会見したラオスのトンルン副首相兼外相は、声明を読み上げた後の質疑で南シナ海問題について問われたが、「声明ですでに述べた」と慎重な姿勢に徹した。一方で、「中国とASEANの協力を促進していく」と付け加え、中国に配慮する姿勢も見せた。

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