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タイ、英国人旅行者殺人事件でミャンマー人に死刑判決 「拷問で自白を強要された」と無罪主張 両国の亀裂深まる

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タイ、英国人旅行者殺人事件でミャンマー人に死刑判決 「拷問で自白を強要された」と無罪主張 両国の亀裂深まる

29日、ミャンマーの最大都市ヤンゴンで行われた、タイの裁判所がミャンマー人2人に死刑判決を言い渡したことに抗議するデモ(AP)

 【シンガポール=吉村英輝】タイで昨年起きた英国人旅行者殺害事件で、ミャンマー人の男2人に死刑判決が出たことに抗議するデモが、ミャンマーで過熱している。ミャンマーのミン・アウン・フライン国軍総司令官は判決の見直しを要請したが、タイのプラユット首相が不快感を示すなど、民主化が進むミャンマーと、軍政が長期化するタイの両国関係の亀裂を深める事態にも発展している。

 事件は昨年9月、タイ南部のリゾート地タオ島で発生。20代の英国人男女の遺体が見つかり、近くの飲食店従業員だったミャンマー人2人が殺人や暴行容疑で逮捕された。タイ警察は、残された体液のDNA型が一致したなどとしているが、2人は「拷問で自白を強要された」などと無罪を主張している。

 捜査では現状保存ミスなどの捜査の不手際が発覚し、人権団体も再捜査を要請。AP通信は、タイ当局が軍事クーデターによる海外旅行客離れの悪化を懸念し、「警察があわてて解決を急いだ」とも指摘する。

 こうしたなか、タイの裁判所は24日、2人に死刑判決を言い渡したことに、ミャンマー国内で不満が噴出。同日夜から、ミャンマーの最大都市ヤンゴンのタイ大使館前では数百人のデモが発生、大使館は領事業務中止に追い込まれた。抗議デモはタイ国境沿いなど各地にも広がり、タイ政府はミャンマー側に取り締まりを要請したが、デモは29日も続いた。

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