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【ノーベル賞】文学賞の女性作家、ロシアを痛烈批判 「ソ連の強権体質に回帰した」 受賞の記念講演で

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【ノーベル賞】
文学賞の女性作家、ロシアを痛烈批判 「ソ連の強権体質に回帰した」 受賞の記念講演で

7日、ストックホルムで講演後、花束を手にするスベトラーナ・アレクシエービッチさん(ロイター)

 【ストックホルム=黒川信雄】今年のノーベル文学賞を受賞する旧ソ連・ベラルーシの作家、スベトラーナ・アレクシエービッチさん(67)は7日、ストックホルムで記念講演し、ロシアがソ連のような強権体質に回帰したと批判した。ウクライナ危機やシリア空爆にも懸念を示した。

 ソ連崩壊後のロシアでは、人々が普通に生活できる国ではなく「強い国」になることを選択したとし、「希望に満ちた時代は、恐怖の時代に置き換わった」と語った。

 第二次大戦に従軍した女性らの証言を集めた作品の「戦争は女の顔をしていない」では、検閲官から「なぜ英雄が出てこないのか」などと非難され、2年間の発禁処分になったと明かした。アレクシエービッチさんは、ソ連では人々が繰り返し戦争の惨禍に苦しんだが、苦しみが自由の獲得につながらなかったのは「ロシアは記憶を持ち合わせていない」からだと断じた。

 ロシアでは、新たにスターリンの博物館や記念碑が建造されているとも指摘し、国家としてのソ連が崩壊しても、その体制を支えた思想はなくなっていないとの見方を示した。

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