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【湯浅博の世界読解】米は“東の独裁者”と再び手を組むのか 対「イスラム国」で露と連携、人権団体も痛烈批判

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【湯浅博の世界読解】
米は“東の独裁者”と再び手を組むのか 対「イスラム国」で露と連携、人権団体も痛烈批判

 第二次大戦で、西の独裁者ヒトラーを打倒するため東の独裁者スターリンと手を結ぶようなことを、連合国が再びするのは妥当なのか-。ヒトラーとはイスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」を指し、スターリンとはロシアのプーチン大統領だ。米国では北大西洋条約機構(NATO)がロシアやイランと連携し、イスラム国を撲滅することの是非で揺れている。

 プーチン政権が2014年3月にウクライナのクリミア半島を併合すると、日米欧は経済制裁で応じ、“新型の冷戦”が進行していた。対するロシアはシリアに第2戦線を設定し、反政府勢力への空爆を開始した。

 この間に、ロシアはエジプトで民間機を爆弾テロで落とされ、シリアに絡む代償を払った。プーチン氏にとってパリ同時多発テロは、千載一遇のチャンスに映ったかもしれない。

 ロシアは今年、国内総生産(GDP)が4%近く下落し、通貨ルーブルは2013年以来の半値になり、外貨の流出も止まらない。プーチン政権がいくら愛国主義に切り替えても、経済の落ち込みで、国民がいつ反旗を翻すか分からない。

 対テロ戦争が再燃すると、ロシアは間髪を入れずにフランスの同盟国として名乗りを上げた。「ウクライナ隠し」による孤立回避である。オランド仏大統領は「情け容赦のない攻撃を」と述べ、作戦機を約3倍に増やすことにした。

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