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【高論卓説】TPP合意で中国に焦り 市場開放に踏み込むことができるのか?

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【高論卓説】
TPP合意で中国に焦り 市場開放に踏み込むことができるのか?

APEC首脳会議に臨む中国の習近平国家主席=11月19日、マニラ(共同)

 11月19日、中国の習近平国家主席はフィリピン・マニラでAPEC(アジア太平洋経済協力会議)首脳会議の席上、「FTAAPのプロセスを加速させ、できるだけ早く実現させるべきだ」と話した。FTAAPとはアジア太平洋自由貿易圏のことで、APECに参加するアジア太平洋の21の国と地域がまるごと入る巨大な自由貿易圏の構想だ。昨年に北京で開かれたAPEC首脳会議で習主席がその早期実現を提唱していた。

 その前日に習主席はFTAAPの意義を強調したうえで「現在、新しい自由貿易圏が絶えず出現し、分裂化の傾向が懸念されている」と話していた。10月に日米など12カ国が大筋合意した環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)を念頭にした発言だと思われる。

 中国はTPPが経済的な対中包囲網になることを警戒してきた。TPPは貿易品目のうち99%以上の関税撤廃を求めていることや、知的財産権の保護、環境面への配慮などなどその要求水準が高く、現段階で中国が入るのは難しい。日米が主導して、中国を除外したかたちでアジア太平洋の通商ルールを作ってしまうことに深い危機感を持っているのだ。

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