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【正論】「航行の自由」を東シナ海にも 平和安全保障研究所 理事長・西原正

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【正論】
「航行の自由」を東シナ海にも 平和安全保障研究所 理事長・西原正

 南シナ海での中国による岩礁の人工島化およびそれに伴う軍事化を牽制(けんせい)するために、米艦艇が人工島周辺海域12カイリ内を航行したのは歓迎すべき行動であった。米国は今後、数週間ないし数カ月にかけて継続的に「航行の自由」作戦を実行するというが、米国に勝算はあるのか、また、米国の行動は東シナ海にも適用されるべきではないのだろうか。

 ≪膨張主義抑える枠組み作り≫

 これまで中国は、米艦艇が中国の「主権」を侵すことに対して断固たる反対を表明してきた。しかし米国の駆逐艦が実際に、中国が領有権を主張するスービ礁の「領海」を航行したことに対して、中国はただちには対抗措置なり報復措置を取らなかった。米国の「航行の自由」作戦は功を奏しているように見える。

 しかし中国は今後、米艦の航行や米機の飛行に対する妨害行為を始め、さまざまな対抗行動に出ると想定すべきである。

 中国は事を構えるのに持久戦を常とする。米国が疲れ果てるのを待つ作戦であろうから、米国は「航行の自由」作戦を長期的、持続的に遂行する忍耐強い意志を維持する必要がある。と同時に、中国の膨張主義を抑える枠組みを早急に作る必要がある。これができるかどうかが成功のカギとなる。

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