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過剰生産能力問題で早期の対応求める 財界訪中団 世界経済に多大な影響と

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過剰生産能力問題で早期の対応求める 財界訪中団 世界経済に多大な影響と

北京での会合に臨む、日中経協の宗岡正二会長(左)と中国国際貿易促進委員会の姜増偉会長=2日(共同)

 【北京=平尾孝】日中経済協会と経団連、日本商工会議所の合同訪中団は2日、北京市内のホテルで、中国の工業や情報通信産業を所管する工業情報化省の首脳らと会談し、中国製造業の過剰生産能力問題を協議した。日中経協の宗岡正二会長(新日鉄住金会長)は「過剰生産能力問題を抱えた中国景気の減速は、世界経済に大きな影響を与える」とし、中国側に早期対応を求めた。

 中国側からも「日本が経験した資産圧縮の手法を参考にしたい」(陳肇雄次官)などの意見があり、日中が問題意識を共有した。

 日本側からは「中国は10年前まで鉄鋼の輸入国だったが、現在は全世界の輸出市場の半分を占める。(過剰な生産力が)市場に大きな揺らぎを見せている」との指摘があった。また、「石油化学製品では、一部の製品は不足するが、別の製品は過剰になることも多い。出荷統計の精度を高めてもらいたい」などの注文が相次いだ。

 中国の過剰生産能力問題は、昨年の訪中団でも指摘があった。だが、中国側は特に反応しなかったという。

 今回は中国側も、「是正が必要だ」との認識で、経済状況の変化がうかがえた。

 中国側は対策として、政府が企業の生産能力増強を抑制し、過剰な設備を持つ企業に対しては、水道料金などで懲罰的な措置をとるなど厳格な対応に乗り出す。また、「対象業種で企業の統廃合や淘(とう)汰(た)を実施するほか、一部設備の海外転換も促す」などの踏み込んだ対策を示した。

 訪中団首脳は「日本でも(設備の統廃合を)経験したが、雇用の面での対応も必要だ。中国でも制度面の拡充が欠かせない」と語った。

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