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【石平のChina Watch】無限に拡大解釈できる中国の「反スパイ法」と「総体的国家安全観」…異質な国とどう付き合うか?

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【石平のChina Watch】
無限に拡大解釈できる中国の「反スパイ法」と「総体的国家安全観」…異質な国とどう付き合うか?

米国を訪問中の中国の習近平国家主席=今年9月(AP) 

 「反スパイ法」下では極端な場合、たとえば日本企業が販促のために中国で市場調査を行うような行為も、中国の「経済安全」を脅かす「その他のスパイ行為」だと見なされてしまうかもしれないし、中国に書籍やDVDなどの類を持ち込んだだけで、中国の「文化安全」を脅かす「その他のスパイ行為」として疑われてしまう可能性もあろう。

 とにかくこの「反スパイ法」の実施は、中国国内で活動する日本企業の正常な経済活動に支障を来すことは必至であり、日中間の人的交流・文化的交流の妨げになることは明らかだ。

 このような状況下では今後、日本企業と普通の日本人はまず、中国とのあらゆる交流は「危険」を伴うものであることをきちんと認識しなければならないし、必要性の低い中国入りは控えた方がよいのかもしれない。そしてこの「反スパイ法」の実施をきっかけに、われわれはもう一度、かの異質な国とどう付き合っていくべきかを考えなければならないのである。

                  

【プロフィル】石平

 せき・へい 1962年中国四川省生まれ。北京大学哲学部卒。88年来日し、神戸大学大学院文化学研究科博士課程修了。民間研究機関を経て、評論活動に入る。『謀略家たちの中国』など著書多数。平成19年、日本国籍を取得。

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