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【本紙前ソウル支局長公判】
第9回公判 田島泰彦・上智大教授(情報メディア法)が出廷 「言論の自由」の観点から証言

【ソウル=藤本欣也】韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領の名誉をコラムで傷つけたとして在宅起訴された産経新聞の加藤達也前ソウル支局長(49)に対する第9回公判が17日、ソウル中央地裁で開かれ、上智大の田島泰彦教授が弁護側証人として出廷した。加藤前支局長を名誉毀損(きそん)罪で在宅起訴した韓国当局の措置に関し、言論、報道の自由の観点から証言を行うとみられる。
上智大文学部新聞学科の田島教授は情報メディア法の専門家。言論・表現、報道の自由などに関する多数の著作、論文がある。
田島教授は今年1月、韓国当局による加藤前支局長の出国禁止措置について「外国の最高責任者を監視するのは、ジャーナリストの大事な仕事であり、そうした報道を理由に出国を禁じるのは、取材・報道の自由を脅かす乱暴な行為だ」と批判している。
出国禁止措置が4月に解除され、日本に帰国した加藤前支局長は韓国入りしてこの日、出廷した。
次回公判は9月21日に開かれる予定。加藤前支局長の被告人質問、検察側による論告求刑などが行われ、結審する見通しだ。