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南軍旗はなぜ「黒人差別の象徴」になったのか?

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南軍旗はなぜ「黒人差別の象徴」になったのか?

ディラン・ルーフ被告がネットに掲載したとみられる、南軍旗を掲げる写真(ロイター)

 米サウスカロライナ州の教会銃撃事件を機に、南部諸州の州議会から「南軍旗」を撤去すべきか論議が広がっている。南北戦争にさかのぼる「南部白人の誇り」である南軍旗がなぜ「黒人差別の象徴」と化したのか。(黒瀬悦成)

 南軍旗を敵視する人々は、南北戦争という過去の歴史で南軍が奴隷制度を擁護したこと自体を問題視しているわけではない。

 問題はむしろ、20世紀に入って南軍旗の政治的意味合いを一気に強める事態が起きたことにある。

 南部諸州は南北戦争の終結後、有色人種差別を正当化する州法「ジム・クロウ法」を制定。南北戦争に勝利したリンカーン大統領が共和党だったこともあり、南部は長らく民主党の強固な地盤だったが、1948年の大統領選挙で再選を目指したトルーマン大統領が公民権政策の推進を掲げたことに反発した南部の民主党員が第三政党「州権民主党」を結成、独自候補を擁立して南部で善戦した。

 ジム・クロウ法の擁護を公約とした同党が選挙運動で南軍旗を掲げたことや、20年代に再興した白人至上主義団体のKKKが集会で南軍旗を多用したせいで、旗は「人種差別」と不可分となってしまった。

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