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【扉は開くか 拉致再調査合意1年】(上)総連幹部が妄言「生存者いない」…北の不誠実、進まぬ交渉

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【扉は開くか 拉致再調査合意1年】
(上)総連幹部が妄言「生存者いない」…北の不誠実、進まぬ交渉

家宅捜索後、記者団の質問に応じる許宗萬(ホジョンマン)朝鮮総連議長=26日午前11時13分、東京都杉並区(三尾郁恵撮影)

 「拉致問題解決が履行されるかされないかの重要な時期に、さも朝鮮側に責任があるかのように転嫁している。(日朝間の)交渉が『無効』と言っているのと事実上同じでないか」

 北朝鮮産マツタケの不正輸入事件で、在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)トップ、許宗萬(ホ・ジョンマン)議長の次男、許政道(ジョンド)容疑者(50)が逮捕された翌日の13日、東京都千代田区の朝鮮総連中央会館で開かれた記者会見に南昇祐(ナム・スンウ)副議長の姿があった。

 産経新聞は出席を拒否されたが、関係者によると、警察の捜査と日本政府を糾弾する場で、南氏は拉致被害者をめぐる「再調査」を持ち出した。安倍晋三政権は拉致被害者の「生存者を帰せ」と言っているとした上で、北朝鮮側の姿勢を示す決定的な一言を口走る。

 「生存者がいない状況」と述べ、続けた。「朝鮮は誠実に報告する準備ができている。だが(日本は)生存者がいないということでは関係を構築する必要はないという立場なのだろう」

 拉致問題で生存者の帰国は日本にとって絶対条件である。実際、確度の高い生存情報はある。これを「いない」と言い、交渉停滞の原因を捜査に責任転嫁する北朝鮮側の言動に、誠実さはない。

■「帰国、処罰されない」…日本人配偶者の調査先行

 日朝は昨年5月、スウェーデン・ストックホルムで開いた政府間協議で、北朝鮮が拉致被害者らを再調査することで合意したが、北朝鮮側ののらりくらりとした対応により事態は全く進んでいない。むしろ、北朝鮮内部での動きは、日本側が求める拉致被害者の帰国を最優先に想定していないことさえ、うかがわせる。

 その一つの事例が、在日朝鮮人の帰国事業で夫らとともに北朝鮮に渡った日本人配偶者の調査先行だ。

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