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「被爆地訪問」NPT最終文書案に盛り込まれず 中国要請で削除、日本側“復活”折衝も…

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「被爆地訪問」NPT最終文書案に盛り込まれず 中国要請で削除、日本側“復活”折衝も…

 【ニューヨーク=黒沢潤】国連本部で開催中の核拡散防止条約(NPT)再検討会議の最終文書案をめぐり、被爆地の広島、長崎への訪問を世界の指導者に促す文言が盛り込まれないことが21日、分かった。「被爆地訪問」は原案に盛り込まれたが、中国の反対で削除されていた。日本は文言復活を目指して中国と折衝を続けたが、理解が得られず、議長裁量で最終文書案がまとまった。

 産経新聞が入手した文書案は、「第二次世界大戦から70周年となるのを機に、すべての国家や非政府組織などに対し、世界の指導者や若者が軍縮教育の分野での努力を続けるよう促す」と強調。また、「核兵器の影響を受けた人々や共同体の経験を直接共有する」よう呼び掛けている。

 日本は文言復活を目指して、20日も中国側と折衝を続けた。広島、長崎の地名への言及を避ける案も示すなど理解を求めたが、受け入れられなかった。21日午後にも、この文言をめぐり最終調整が行われる可能性がある。8日時点の原案は世界の指導者や若者に対し、「広島と長崎を訪れ、被爆者の証言に耳を傾ける」よう呼び掛けていた。

 最終文書案では、非核保有国が盛り込むよう求めていた「核兵器禁止条約」の文言も削除された。核保有5大国が反対していた。

 最終文書案は21日、各国代表団に配布され、最終日の22日午前までに各国の態度が表明される見通し。ただ、文書採択は困難との見方が大勢となっている。

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