産経ニュース

衛星攻撃能力向上と宇宙ごみ拡散、中国の衛星破壊実験は「脅威」米軍司令官

ニュース 国際

記事詳細

更新


衛星攻撃能力向上と宇宙ごみ拡散、中国の衛星破壊実験は「脅威」米軍司令官

 【ワシントン=青木伸行】米戦略軍のヘイニー司令官は24日の記者会見で、中国がこれまで2回実施した衛星破壊実験について、衛星攻撃兵器(ASAT)の実戦配備へ向けた運用能力の向上と、宇宙ごみの拡散という両面から脅威だとの認識を示し批判した。

 中国は2007年1月と14年7月に実験を行った。ヘイニー氏は、昨年の実験では「(ミサイルで)衛星を破壊するには至らなかった」と明らかにした。

 それが意図的なものなのか、失敗したのか「確信はない」としながらも、「中国は運用能力を向上させるため、データを収集した」と指摘。「実験は中国が、宇宙空間における軍事活動に傾注していることを示し、(米国も)備えなければならない」と強調した。

 07年の実験では気象衛星を破壊し大量の破片が軌道上に散らばっており、ヘイニー氏は「(国際社会は)今も宇宙ごみの問題に直面している」と非難した。

 米国と旧ソ連も冷戦時代、衛星破壊実験を実施したが、宇宙ごみの拡散という問題が明らかになり、1985年を最後に実験を中断した。米軍は早期警戒衛星により、弾道ミサイルなどを探知するミサイル防衛(MD)を運用しており、中国の実験はこれへの対抗措置だと米側はみている。

 北米航空宇宙防衛司令部(NORAD)は宇宙ごみをレーダーで監視している。1グラム以下の破片でも衝突時の速度は秒速10キロ以上とされ、衛星に被害が出る危険性が増大している。

「ニュース」のランキング