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【リー・クアンユー氏死去】シンガポールの未来は 少子高齢化と低成長 長男の現首相に難題 

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【リー・クアンユー氏死去】
シンガポールの未来は 少子高齢化と低成長 長男の現首相に難題 

 シンガポールは労働力不足の解決策として外国人労働者の受け入れを奨励。04年に就任したリー・シェンロン首相は、経済成長を持続させようと受け入れを加速した。その結果、人口に占める外国人の割合は、00年は18・7%だったのが、14年は29・2%に増加。国民の間では、外国人労働者の存在が雇用機会と賃金上昇を妨げているとの反発が広がった。

 事態を受け、首相は13年に「国づくりの戦略転換」を掲げ、外国人雇用の規制強化を明確に打ち出した。また、早い段階から子供を選別する進学制度も見直し、公平な勉学の機会を保証した。

 さらに、国民の8割が住む公団住宅購入費や医療費を雇用主と従業員に強制的に積み立てさせる社会保障制度の改革も発表した。増税や政府系投資会社の運用益活用で財政出動を拡充し、日本を上回る勢いで進む少子高齢化への不安の一掃に努める方針だ。

 しかし、これまで外国人の出稼ぎ労働者に依存していた工場や建設現場での仕事に就くことをシンガポール国民は嫌がる。今後は増加が避けられない介護分野などでも外国人労働者を受け入れざるを得ない。

 実際、政府は外国人の割合が30年には45%(人口最大690万人)に上昇すると想定。低賃金の外国人を活用しつつ、国民の生産性を高学歴化などで高め、年3~5%の低成長でも生活水準を向上させるというのが政府の戦略だが、具体化はこれからだ。

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