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エジプト、米国とロシアを天秤に したたか外交で双方から支援引き出す

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エジプト、米国とロシアを天秤に したたか外交で双方から支援引き出す

 【カイロ=大内清】米国が重要同盟国と位置づけるエジプトと、国際的孤立を深めるロシアが、着々と関係強化を進めている。エジプトのシーシー大統領とロシアのプーチン大統領は10日、エジプトの首都カイロで会談し、シリア問題やイスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」への対策、エジプト初の原発建設にロシアが協力することなどで合意した。米国の中東での指導力が退潮する中、エジプトは米露をてんびんにかけ、双方から支援を引き出す狙いがあるとみられる。

 「次の会談はシリアに平和的解決をもたらすものになると期待している」。2005年以来約10年ぶりにエジプトを訪問したプーチン氏はこう述べ、シーシー氏と協力して露主導によるシリア内戦の和平協議を推進する考えを示した。

 ロシアは内戦当初から一貫してシリアのアサド政権を後押しし、米欧の反体制派支援はイスラム国の台頭を許すなど事態の悪化を招いていると批判してきた。

 同様にエジプト側にも、米欧の拙速な「民主化支援」が中東の混乱を助長しているとの見方が強い。特に現政権の指導層には、オバマ米政権が、11年の民衆デモによるムバラク旧政権崩壊を容認したことがその後の混乱につながったとの批判や、イスラム原理主義組織「ムスリム同胞団」主導の政権が倒れた13年のクーデターの際に対エジプト支援を凍結したことへの不信感がある。

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