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【イスラム国事件】「日本は世界への積極関与後退させるな」と英紙社説

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【イスラム国事件】
「日本は世界への積極関与後退させるな」と英紙社説

ヨルダン大使館前で追悼集会をする人たち=4日午後、東京都渋谷区(三尾郁恵撮影)

 【ロンドン=内藤泰朗】イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」が日本人人質2人を殺害したとされる事件で、英紙フィナンシャル・タイムズは3日、「日本は国際社会への積極関与を後退させてはならない」とする社説を掲載した。

 社説は、「テロへの日本の対応は、孤立であってはならない」との見出しを掲げ、「事件は、過去の平和主義から脱却し、世界で積極的な役割を担おうとしている日本に衝撃を与えたという点で特別な意味がある」と指摘した。

 また、安倍晋三首相が日本の集団的自衛権行使の容認に動いている現状を紹介し、今回の事件を受けて、日本国内で「テロの脅威に一層明確に立ち向かう必要があるとの意見がある一方、欧米と距離を置き独自路線を維持すべきだとの主張がある」と説明した。

 社説は、安倍首相がイスラム国に「罪を償わせる」と主張しながらも一気に強硬策をとるのは控えたことを評価しつつ、事件を機に「日本の国際的役割は消極的であり続けるべきだ」との主張が日本で盛り上がる懸念があるとした。

 社説は、「ここ数週間の出来事で安倍首相の憲法改正への取り組みが台無しになってはならない」と強調。現行憲法の下では、攻撃を受けている同盟国の軍隊を援護することさえできないなど、あまりに制約が多いと指摘し、「こうした制約は、日本の受動的な軍事的役割を根本的に改変せずとも取り除くことができる」と主張した。

 その上で、2人の「殺害」は、「どんなに平和主義的な文化の国であってもイスラム武装勢力の愚かな暴力から無縁ではいられないことを示した」とし、「日本の対応は、国際的関与に根ざしたものであるべきで、新たな孤立であってはならない」と訴えた。

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