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【中国ネットウオッチ】日本アニメに無断で中国語の字幕つけまくる「字幕組」 その正体と本音「違法なのは分かってる…」

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【中国ネットウオッチ】
日本アニメに無断で中国語の字幕つけまくる「字幕組」 その正体と本音「違法なのは分かってる…」

11月28日、北京大学外国語学院に設立された日本の漫画2万冊を備える漫画図書館閲覧室(共同)。「字幕組」の違法な動画配信が中国の若年層に日本文化を浸透させたのは皮肉な現象だ

日本にもいた字幕職人

 アニメや音楽、ゲームなど日本のコンテンツの海賊版対策などを実施している一般社団法人「コンテンツ海外流通促進機構」(東京)の後藤健郎専務理事は、「日本においてもかつてハリウッド映画の字幕を作成し、日本での映画公開前に無償で配布する自称字幕職人が存在した」と指摘する。

 2008年9月、京都府警ハイテク犯罪対策室は、海外のサイトから新作映画の動画を入手し、日本語字幕ソフトを使用して字幕を付け、アップロードしていた仙台市在住の無職の男=当時(33)=を逮捕。この摘発の後、日本では“字幕職人”らによる違法アップロードは減少したという。

 後藤氏は「今日のオンライン環境では、一度でもその字幕を公開すれば瞬時に拡散し、その影響は大きく、権利者に対する被害は甚大となる。従って、そのような著作権を侵害する行為を容認することはできない」としている。

 中国の動画サイトを利用すれば、国内外の有名な映画、アニメ、人気番組などを驚くほど容易に無料で鑑賞できる。

 しかし長期的にみれば、クリエーターが正当な報酬を得られない社会で、文化産業は発展しないだろう。世界2位の経済大国となった中国に、いまだに海外に輸出できるコンテンツがほとんどなく、才能ある人材が次々と海外に流出しているのは、表現の自由への制限とともに、著作権の侵害が放置されていることも大きな要因といえる。(西見由章)

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