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【中国ネットウオッチ】日本アニメに無断で中国語の字幕つけまくる「字幕組」 その正体と本音「違法なのは分かってる…」

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【中国ネットウオッチ】
日本アニメに無断で中国語の字幕つけまくる「字幕組」 その正体と本音「違法なのは分かってる…」

11月28日、北京大学外国語学院に設立された日本の漫画2万冊を備える漫画図書館閲覧室(共同)。「字幕組」の違法な動画配信が中国の若年層に日本文化を浸透させたのは皮肉な現象だ

 翻訳のレベルは玉石混交だ。例えば数年前に中国の動画サイトに違法にアップロードされた高畑勲監督のアニメ「火垂るの墓」の字幕は誤訳だらけ。多くのせりふが関西弁で、翻訳者にとって難易度が高かったようだ。

 ただ年々、字幕組の翻訳能力は向上しており、テレビの字幕放送の普及などもあって字幕の正確性は増している。

動機は「作品への愛」

 東京都内の大学に留学中の呉暁燕さん(仮名)は、日本のアニメをこよなく愛し、自他共に認める「オタク」だ。字幕組の翻訳作業に参加したことがある呉さんは「7割が作品への愛、3割が日本語能力の訓練」と動機を説明する。

 呉さんが日本のアニメにはまったのは、悩みの多かった中高生のころ。作品が「精神的な救いになった」といい、今やアニメ関連のイベントがあれば日本各地に飛んでいく。将来は日本のアニメ文化を研究したいという。

 ただ普段は快活な呉さんも、字幕組について突っ込んだ話を聞こうとすると、どこか口が重くなる。やはり「違法行為」という後ろめたさは感じているようだ。

 呉さんのような人がいる一方で、当然ながら日本語を学ぶ中国人のすべてが、日本のアニメファンというわけでもない。北京の大学院で日本語教育を研究している徐江歌さん(仮名)は、「日本のアニメは友情を強調しすぎるものが多く、どこか違和感がある」と話す。徐さんの分析によれば、中国の中学・高校生にとって最も重要なのは受験で、同級生はみな、ライバル関係にある。日本のように部活は盛んではなく、仲間と一緒に目標に向かうという経験がないため、「友情ストーリー」に違和感を持つのだという。

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