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【湯浅博の世界読解】「一国二制度」の幻 香港民主化デモで習政権が恐れる“最悪のシナリオ”

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【湯浅博の世界読解】
「一国二制度」の幻 香港民主化デモで習政権が恐れる“最悪のシナリオ”

 北京・中南海の要人たちは、刻々と過ぎてゆく“香港時間”にイラついているに違いない。「雨傘革命」と呼ばれる香港の学生デモが3週間を過ぎ、香港政府が学生との対話を受けざるを得なくなった。香港と中国当局が、「デモに外部勢力が関与」と声を合わせているところを見ても、焦りの色は濃い。

 ヘリテージ財団のディーン・チェン研究員によれば、北京の「国家安全委員会」が機能していれば、選択肢は(1)事態を静観しつつ裏工作に徹する(2)断固として武力弾圧に踏み切る(3)このまま香港当局にまかせる-などであるとみる。

 だが中国当局には、(4)として「香港民主化を受け入れる」という選択肢はなさそうだ。共産党機関紙「人民日報」が1989年の天安門事件なみに「動乱」と呼び捨てたのは、香港問題で妥協はないとの意思表示だろう。自由や民主主義は西側資本主義の論理であり、共産党のいう「法治」とは法に基づく政治ではなく、「統治」の手段にすぎないとの考えだ。

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