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【アジアの目】豪州「もう難民はお断り!」 カンボジアへの難民移送に「人権侵害」の声も…

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【アジアの目】
豪州「もう難民はお断り!」 カンボジアへの難民移送に「人権侵害」の声も…

 オーストラリアへのボートピープルの問題は、この十数年、総選挙でも大きな争点となってきた。前回の選挙では、労働党のラッド政権が取り締まりを緩和したことで、ボートピープルが急増したとして保守連合のトニー・アボット首相(56)が対策強化を公約に掲げて当選しており、今回の措置も公約の一環だとしている。

 同国のボートピープル対策は強化と緩和の間を揺れ動いてきた。2001年、当時のジョン・ハワード首相(75)が、ボートピープルをオーストラリア本土ではなく、周辺の島国などに送り、難民認定後もそこに定住させる「パシフィックソリューション」と呼ばれる政策を初めて導入した。

 しかし、国際的批判の高まりを受け、07年に政権の座についたケビン・ラッド首相(57)がこの政策を放棄。その結果、オーストラリアの経済成長も相まって、ボートピープルが急増した。このため、13年に首相に返り咲いたラッド氏は「難民希望者に豪州本土は絶対、踏ませない」と宣言し、太平洋諸国への移送措置を再開した。

 13年9月に就任したアボット首相は、さらに強硬な姿勢を打ち出す。「ストップ・ザ・ボート」を合言葉に掲げ、軍などを使ったボートピープルの徹底した取り締まりを実施し、ボートそのものを送り返すことにした。

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