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【ミズーリ州黒人暴動】根強い人種間の経済格差 貧困率、黒人は白人の2倍

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【ミズーリ州黒人暴動】
根強い人種間の経済格差 貧困率、黒人は白人の2倍

 【ワシントン=小雲規生】ミズーリ州ファーガソンでの黒人暴動を受け、米国内で根強い人種間の経済格差に改めて注目が集まっている。黒人の貧困層の割合は白人の2倍以上という高水準で推移しており、暴動の背景には厳しい経済状況に直面する黒人の不満があるとみられている。また全米では貧しい人々が集中して暮らす地域が増えており、貧困が子供の世代に引き継がれる「負の連鎖」への懸念も拡大している。

 米国勢調査局の2012年の調査では、連邦政府が定めた貧困ライン(4人家族の場合、年収約2万3500ドル=約242万円)未満の人口の割合(貧困率)は全米で15・0%。00年以降、上昇傾向が続く。なかでも黒人の貧困率は27・2%で、白人の12・7%を大きく上回る。

 今回暴動が起きているファーガソンの貧困率は22・0%と全米平均より高く、人口の約3分の2が黒人だ。米通信社ブルームバーグによると、貧困率は2000年以降で2倍になっており、背景には黒人人口の増加があるという。

 ファーガソンのように貧困層が一部の地域に集中する傾向は全米でみられる。ブルッキングス研究所が7月末に発表した08~12年の統計データに基づいた調査では、貧困率40%以上の地区の数は全米で3570。00年の2080地区から7割以上も増えた。これらの貧困地区の半数以上は都市部にあるが、郊外での増加率が高い傾向がある。

 地区の貧困率が高まれば、犯罪率の上昇や教育水準の低下につながり、就職の機会を得られにくくなる恐れも強まる。同研究所のエリザベス・ニーボーン氏は「こうした地区に暮らす人々は貧困から抜け出すことが難しくなり、世代を超えて貧困に閉じ込められるケースも多い」としている。

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