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【から(韓)くに便り】「韓国の一つの終わり」実感

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【から(韓)くに便り】
「韓国の一つの終わり」実感

 先日、韓国でインスタントラーメンの草分けだった「三養(サムヤン)食品」の創業者、全仲潤(チョン・ジュンユン)名誉会長が亡くなった。94歳だった。インスタントラーメンは1958年に日本で開発され、その後、世界に広がった。現在、世界で最大の生産国は中国だが1人当たりの消費量では韓国が世界一である。

 その韓国で1960年代に初めて製造販売を手がけたのが、全仲潤氏だった。世界インスタントラーメン史の初期に、彼がどのようにしてそれを始めたのか、その歴史は何回、思い出しても感動的である。

 彼は、日本で1959年に食べたインスタントラーメンのことが忘れられず、まだ貧しく食糧難だった韓国の国民に「何とかあれを食べさせられないものか」と一念発起し、日本からの導入を決意する。国交正常化2年前の1963年、「国民の窮乏を救いたい」という彼の志にいたく共感し協力を約束してくれたのが「明星食品」の当時の奥井清澄社長だった。

 技術提供は無償(!)。全仲潤氏は明星食品の工場に10日間、通い詰めて製造技術を学び、最大の難問だった原料配合表(レシピ)も提供された。帰国後、明星食品から技術者が1カ月間、派遣された。製造機械の半額提供以外はみんな無料だった。

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