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【石平のChina Watch】
「氷山に衝突するタイタニック号」 始まった中国経済の「厳冬」
今、中国では本欄が一貫して警告してきた不動産市場の崩壊が着実に進んでいる。
まずは不動産が徹底的に売れなくなったことだ。中国では、毎年5月1日のメーデーを中心に数日間の休みがあって、例年では不動産がよく売れる「花の五一楼市(不動産市場)」とされてきた。
だが、今年は惨憺(さんたん)たるものである。中原地産研究センターが観察している全国54の大中都市で「五一楼市」で売れた不動産件数は9887件。昨年同時期と比べると32・5%減という。
首都の北京では期間中の不動産販売件数が前年同期比で約8割も減った。地方都市の保定に至ると、期間中の不動産契約件数はわずか10件、まさに「不動産市場の5月厳冬」と呼ばれる大不況が到来したのである。
不動産が売れなくなると、ついてくるのは価格の下落だ。全国における不動産価格の下落傾向は今年3月からすでに始まっているが、5月後半には一層加速化。
中国経済新聞網が同30日、重慶市最大の不動産開発プロジェクト「恒大山水城」が3割以上値下げして売り出されたと報じれば、同じ日に放送された中央テレビ局の「経済30分」という人気番組は、杭州市にある分譲物件を予定価格の3分の1程度に値下げして売りさばいた事案を取り上げた。
『毎日経済新聞』の報じたところによれば、「値下げラッシュ」が南方の大都会、広州にも広がり、ある業者が史上最高価格で取得した土地に作った「亜運城」という大型不動産物件も3割程度の値下げを余儀なくされたという。
