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【主張】
中国経済減速 金融改革の痛み恐れるな
中国の1~3月期の国内総生産(GDP)は前年同期に比べ、物価上昇を除く実質で7・4%増えた。昨年10~12月期から四半期ベースで2期連続の成長鈍化であり、伸び率は1年半ぶりに低い水準となった。
国家統計局はGDP発表に際し、「中国経済は構造調整の『陣痛期』にあり、(景気減速の)代償を払う必要がある」と説明した。
中国はこれまで、採算を度外視した高速鉄道網の急造など大規模な公共投資で高度成長を力任せに推し進めてきた。そのツケとして残ったのが、「影の銀行(シャドーバンキング)」や不動産バブルといった副作用である。そうした歪(ひず)みの是正は待ったなしだ。
中国は経済構造改革の苦しみに耐える必要がある。GDP至上主義のあだ花まで世界に輸出するようなことがあってはならない。
世界第2の経済大国となった中国が景気減速で政策のかじ取りを間違えて、金融市場が混乱すれば、累は先進国や新興国の市場にも直ちに及び、「中国発の世界金融危機」を招きかねない。
こうした事態を防ぐため、習近平政権は「預金保険制度の整備」と「預金金利の自由化」などを打ち出している。
国有商業銀行の経営を護送船団方式で守るために、中国政府は銀行の預金金利の上限を厳しく規制してきた。それが自由化されれば、ハイリスク・ハイリターンの金融商品に流れていた資金を、監視可能な正規の金融商品に呼び戻すきっかけとなるだろう。
