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【鼓動】シンガポールで40年ぶりの暴動 リトルインディアが映す出稼ぎ労働者依存政策のひずみ

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【鼓動】
シンガポールで40年ぶりの暴動 リトルインディアが映す出稼ぎ労働者依存政策のひずみ

 一方、リトルインディアで2008年から出稼ぎ労働者への食料の無料配給を行っている非営利法人(NPO)「TWC2」のデビー・フォーダイスさんは「経済的な搾取から来る労働者の被差別意識と社会からの断絶が暴動の背景にある」と指摘する。

建設ブーム支える

 厳格な移民政策で知られるシンガポールでは、出稼ぎ労働者の永住は認められない。建設計画が中止になれば滞在資格は失われ、借金を抱えたまま帰国するケースも絶えない。食料支援を受けるバングラデシュの男性(29)は、昨年4月にけがをして仕事を失った。休業補償もまだ認められないため、「あきらめて帰る」という。

 シンガポール経済は近年、外国人労働者に頼って成長を遂げてきた。1990年の外国人は人口の10%の32万人だったが、2013年には29%の156万人に拡大した。政府は国籍の内訳を公表していないが、インド、バングラデシュだけで建設労働者の過半を占めるとみられる。彼らが建設ブームを支えている。

 安価な労働力の流入による所得格差の拡大で、国民の不満も高まっている。リー・シェンロン首相は昨年8月の演説で、経済発展の恩恵の公平な配分を掲げたが、その対象に外国人も含まれるかは不透明だ。

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