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【鼓動】シンガポールで40年ぶりの暴動 リトルインディアが映す出稼ぎ労働者依存政策のひずみ

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【鼓動】
シンガポールで40年ぶりの暴動 リトルインディアが映す出稼ぎ労働者依存政策のひずみ

 ある酒店の主人は、かき入れ時の週末は1日に約600ドルあった売り上げが、暴動後は10分の1に落ち込んだという。「酒以外の雑貨販売だけでは子どもの学費も払えない」と訴えた。

社会からの断絶

 12月8日の暴動は、リトルインディアから郊外の寮に戻る送迎バスに乗り損ねたインド人男性が、そのバスにひかれた事故が発端となった。周囲にいたインド人ら約400人が、中国系運転手と車掌を責めてバスを取り囲み、暴徒化した。ひかれた男性も暴徒も酒に酔っていたとされる。

 だが、暴動について米紙ニューヨーク・タイムズは12月27日付の社説(電子版)で、「評価されずに不当に安く働かされている出稼ぎ労働者の不満の高まりに、シンガポールは対応できていない」と論評した。シンガポール政府は1月14日、同紙が言う「出稼ぎ労働者への不当な評価や抑圧」はないと反論した。

 テオ・チーヒエン副首相は20日、この問題に関する国会での集中審議で「多くの出稼ぎ労働者はシンガポールでの仕事に満足している」と主張。付近では暴動前から飲酒によるトラブルへの苦情も多く、すでに警備強化などの治安対策を強化したと説明した。

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