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ルーマニアとブルガリア、EU域内就労OKに 富裕国からは反発も

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ルーマニアとブルガリア、EU域内就労OKに 富裕国からは反発も

 【ベルリン=宮下日出男】欧州連合(EU)で、ルーマニアとブルガリアの労働者に対する就労制限が1日に撤廃された。域内の最貧国である両国からの移住者急増を恐れる加盟国に対し、両国は「差別扱いだ」と反発している。欧州統合の要である「移動の自由」にかかわるだけにEUも懸念を強めている。

 「社会保障制度(目当て)の移住は拒否する」。ドイツではメルケル政権の一角、キリスト教社会同盟が昨年末、移住者に入国後3カ月は社会保障の給付金を支給せず、不正受給者は追放・再入国禁止とすることを求めた。福祉目当ての移住防止が念頭にある。

 EUでは加盟国の国民に域内で自由に働く権利が認められる一方、各国は新規加盟国の国民に対して最大で7年、自国内での就労を制限できる。英独仏など9カ国は2007年加盟のルーマニアとブルガリアの国民に、労働許可取得などを義務付けていたが、撤廃を受けて他国で自由に職探しができるようになった。

 ただ、経済的に豊かな国では他国の求職者が殺到し、失業手当など社会保障の負担増につながることへの警戒心が強い。「手当目的の観光」と報じるメディアもある。ドイツの世論調査では、移住者に直ちに同等の社会保障上の権利を与えることに「反対」するとの回答が約8割に上った。

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