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クロアチア、EU加盟でバルカン安定へ前進 財政・汚職には課題、不安視

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クロアチア、EU加盟でバルカン安定へ前進 財政・汚職には課題、不安視

 【ベルリン=宮下日出男】旧ユーゴスラビアのクロアチアが1日、欧州連合(EU)に正式に加盟し、EUは28カ国体制に拡大した。民族対立で紛争を繰り広げた旧ユーゴ諸国の加盟はスロベニアに続き2カ国目。クロアチアは加盟を機に国の発展を目指し、EUはバルカン半島の一段の安定化を促す。だが、債務危機の影響で同国内やEU域内では不安も根強い。

 首都ザグレブの主要広場では6月30日深夜から1日未明にかけ記念式典が開かれ、EUや加盟国首脳らが出席した。クロアチアは2003年に加盟を申請。ファンロンパイEU大統領は10年後の加盟実現に「西バルカンが平和と繁栄の中で暮らす共通の未来に向かう節目となる」と歓迎した。

 旧ユーゴは1990年代の内戦を経て7カ国に解体し、91年に独立宣言したクロアチアも激しい紛争を経験した。モンテネグロやセルビアなどが加盟候補国で、ボスニア・ヘルツェゴビナもその前段の安定化・連合協定を締結するなど旧ユーゴ諸国はいずれもEU加盟を目指す。

 クロアチアのヨシポビッチ大統領は「わが国国境でEUをとめてはならない」と語った。

 クロアチアは旧ユーゴの経済先進地域だが、国民1人当たりの国内総生産(GDP)はEU平均を大きく下回る。金融危機で主要産業である観光業が打撃を受けるなどして経済は低迷しており、海外投資の呼び込みなど加盟を経済発展への弾みにしたい考えだ。

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