東方経済フォーラム開幕 ロシア、対アジア協調で難局打開へ 中露首脳は親密アピール

 
東方経済フォーラムの企業展示会場内=11日、ロシア・ウラジオストク(古厩正樹撮影)

 【モスクワ=小野田雄一】ロシアが極東地域への投資を諸外国に呼びかける国際会議「東方経済フォーラム」が11日、極東のウラジオストクで開幕した。フォーラムは4度目の開催で、13日まで行われる。欧米からの厳しい経済制裁に直面しているロシアは、アジア諸国との経済協力を強化することで、難局の打開を図りたい考えだ。

 11日はプーチン大統領と中国の習近平(しゅう・きんぺい)国家主席が個別会談。安倍晋三首相と韓国の李洛淵(イ・ナギョン)首相との個別会談なども行われた。

 プーチン氏は習氏との会談で「両国関係は政治から安全保障まで、信頼に基づく」と発言。習氏も「両国関係はより深まっている」などと親密さを強調した。

 会談後の合同記者会見でプーチン氏は「朝鮮半島の平和の実現には、北朝鮮と米国とのこじれた関係の修復が必要だ」と指摘。一方、習氏は、米トランプ政権を念頭に「保護貿易主義には中露共同で対抗していく」との方針を示した。

 両首脳立ち会いの下、両国の政府系銀行間で120億元(約2千億円)規模の融資契約も結ばれた。

 このほか、ロシアと北朝鮮、韓国の経済協力をめぐる会合も行われ、北朝鮮の政府当局者や露エネルギー企業幹部らが出席。3国の鉄道の連結に向けた協力を進めることで一致した。また、ロシアから北朝鮮を経由したガスパイプラインの敷設事業や、北朝鮮北東部の羅津(ラジン)港を経由した石炭輸出事業の推進などでも合意した。

 モルグロフ外務次官は「事業は北朝鮮問題の最終解決を待つ必要ない」との認識を示したが、日米の反発を招く可能性もある。

 フォーラムは12日、各国首脳全体会合を行い、最終日には首脳らによる柔道トーナメントの視察が予定されている。