ロシア統一地方選でプーチン与党圧勝 各地で反政府集会も 政権への不満くすぶる

 
統一地方選の投票のため、投票所を訪れたウラジーミル・プーチン露大統領=9日、露モスクワ(ロイター)

 【モスクワ=小野田雄一】ロシアで9日、モスクワ市など22の連邦構成体(自治体)で首長を選ぶ統一地方選が行われた。10日時点の暫定開票結果によると、プーチン政権の与党「統一ロシア」の候補者が大半の選挙に勝利する勢いで、ひとまず政権基盤の強さが示された。ただ、9日には年金制度変更に反対する大規模な反政府集会が各地で行われるなど、都市部を中心に政権への不満もくすぶっている。

 モスクワ市長選では開票がほぼ終了し、プーチン氏の側近で現職のセルゲイ・ソビャニン氏(60)が約7割を得票して圧勝した。同時に、投票率は約30%と低く、有力な対抗馬がいないことなどによる有権者の無関心が目立った。

 極東の沿海地方やハバロフスク地方、南部のハカシア共和国など4つの首長選では、過半数を得票する候補がおらず、決選投票が行われる見通しだ。

 露政府は6月、年金受給年齢を引き上げる方針を発表し、一時期8割超の水準にあったプーチン大統領の支持率は6~7割まで下がっている。

 投票日だった9日には、年金受給年齢の引き上げに反対するデモがモスクワやサンクトペテルブルクなど各地で行われ、人権監視団体によると、全国で約1千人が治安当局に拘束された。

 デモは反体制派指導者のナワリヌイ氏がインターネットなどで呼びかけ、モスクワでは数千人が参加。年金問題は同氏の主な支持層である若い世代に縁遠く、デモは広がりを欠いた。ただ、プーチン政権の進めるネット統制に反発する人々がデモに加わるなど、一部国民の政権への反発は続いている。

 ナワリヌイ氏は8月下旬、1月に無許可集会を組織した容疑で治安当局に拘束され、9日のデモへの参加を阻止された。