安保理公開会合も議論平行線 シリア・イドリブ県の人道状況

シリア情勢

 【ニューヨーク=上塚真由】シリアのアサド政権が北西部イドリブ県への大規模攻撃に踏み切るとの観測が広がる中、国連安全保障理事会は7日、同県の人道状況をめぐる公開会合を開いた。攻撃による人道危機を回避するよう求める国が相次いだが、アサド政権の後ろ盾であるロシアは、テロとの戦いと従来の主張を繰り返し、議論は平行線に終わった。

 シリア和平を仲介するデミストゥラ国連特使は、ビデオ回線を通じて会合に参加。「イドリブでのいかなる戦いも、恐ろしい血みどろの争いになる可能性があり、極めて危険だ」と警告した。また、米国のヘイリー国連大使は、「イドリブ県の住民の約300万人のうち、99%は罪のない一般市民だ」と強調。「アサド政権に影響を与えるロシアやイランはこの大惨事を止めるべきだ」と訴えた。

 これに対し、ロシアのネベンジャ国連大使は、イドリブ県の反体制派武装勢力をテロリストと呼び、アサド政権には「全土の支配権の回復に向けて戦う権利」があると主張した。