リビアで非常事態宣言 首都で武装勢力同士の戦闘激化 - 産経ニュース

リビアで非常事態宣言 首都で武装勢力同士の戦闘激化

武装勢力同士の市街戦で立ち上る煙=4月、リビアのトリポリ(ロイター)
 【カイロ=佐藤貴生】混乱が続くリビアの首都トリポリで8月下旬から武装勢力同士の戦闘が激化し、民間人を含む約50人が死亡した。シラージュ暫定首相と、対立する有力軍事組織のハフタル司令官らは5月、国の再建のため12月に選挙を行うことで合意したが、暫定政府は2日にトリポリ周辺に非常事態を宣言するなど、実施が危ぶまれる情勢となっている。
 ロイター通信などによると、トリポリ南部では8月下旬に敵対する武装勢力の間で戦闘が起き、9月2日には難民キャンプにミサイルが撃ち込まれて2人が死亡、7人が負傷したほか、戦闘現場近くの刑務所からは約400人の受刑者が脱走した。3日には多くの住民がニュースを知る手段として活用していたフェイスブックへのアクセスが遮断されたもようだ。
 米英仏などが戦闘の即時停止を求めたほか、国連も当事者らに対話を促すなど国際的な懸念が高まっている。リビアは2011年、民主化を求めるデモが広がった「アラブの春」の影響を受けて内戦状態に陥り、約42年間続いたカダフィ大佐の独裁体制が崩壊。国内各地に武装勢力が割拠しており、政府は事実上の分裂状態にある。