イランがアサド政権との連携強化アピール 軍事協力協定にイスラエル反発 - 産経ニュース

イランがアサド政権との連携強化アピール 軍事協力協定にイスラエル反発

26日、ダマスカスで会談したイランのハタミ国防相(左)とシリアのアサド大統領(AP)
 【カイロ=佐藤貴生】シリアのアサド政権軍が近く、同国北西部イドリブで反体制武装勢力への大規模攻勢に着手するとの観測が相次ぐ中、イランが政権側との連携強化をアピールしている。イランのハタミ国防相は8月下旬、シリアの首都ダマスカスを訪れてアサド大統領らと会談し、軍事協力協定を結んだ。米国やイスラエルが撤退するよう繰り返し要求しているにもかかわらず、イラン軍部隊がシリアに引き続き駐留し、内戦に関与する姿勢を鮮明にした形だ。
 ロイター通信によると、イランの軍幹部は協定について、「(軍事)顧問が引き続きシリアに駐留することが含まれている」と述べた。地雷撤去のほか内戦で損傷した軍関連の工場の再建などを支援するという。
 イスラム教シーア派大国のイランはシリア内戦で、友好関係にあるアサド政権をロシアとともに支援し、政権側の劣勢を覆してきた。トランプ米政権が経済制裁を再開したこともあり、イラン国内では経済低迷に歯止めがかからず国民の不満が高まっているが、政府はレバノンやイエメンでもシーア派民兵組織の支援のため、資金を注入し続ける可能性がある。
 イランの宿敵イスラエルの政府高官は、協定締結はイラン軍のシリア駐留に正当性を与えるための「言い訳」だと批判。イスラエルはイランの軍事拠点だと主張するシリア国内の軍施設をしばしば空爆しており、イドリブ情勢が緊迫する今後も緊張が続きそうだ。