米、インドと初の2プラス2 対中露で囲い込み図る - 産経ニュース

米、インドと初の2プラス2 対中露で囲い込み図る

 【ワシントン=黒瀬悦成】米国防総省のシュライバー次官補(アジア・太平洋担当)は29日、米国とインドによる初の外務・防衛閣僚協議(2プラス2)が9月に行われるのを前にワシントン市内で講演し、インドに対してロシア製武器を新規に購入しないよう要求した。トランプ政権は、中国を牽制(けんせい)する思惑からインドと連携を深める一方、伝統的にロシアから武器を購入してきたインドの囲い込みを図る方針だ。
 シュライバー氏は、「インドが(ロシアから)主要な戦闘兵器やシステムの購入を目指していることに重大な懸念を抱いている」と指摘し、対ロシア経済制裁の一環として実施している、露国防産業と取引した外国政府・企業への2次制裁をインドに適用する可能性があると警告した。
 インドは東西冷戦時代、戦闘機や戦車などの主要装備を旧ソ連から購入し、現在もインド軍が保有する兵器の約65%がロシア製とされる。最近は、ロシア製の最新型防空ミサイル「S400」の購入契約の年内締結に向けて交渉を進めており、シュライバー氏はインドがS400の購入を断念すれば、米国が代替の防空システムを提供する用意があることを示唆した。
 国務省のナウアート報道官が29日発表したところでは、米印2プラス2は9月6日にインド・ニューデリーで行われ、米国からポンペオ国務長官とマティス国防長官、インドからスワラジ外相とシタラマン国防相がそれぞれ出席する。
 トランプ政権は、経済圏構想「一帯一路」を通じて権益拡大を図る中国に対抗し、市場経済や民主主義といった共通の価値観を有する国々で連携を目指す「インド太平洋戦略」の前進には、インドの役割が死活的に重要だとみる。
 このため、今回の協議では米印の「戦略的パートナーシップの深化」が最大の議題となるが、インドは中国の「一帯一路」には批判的である一方、中国主導のアジアインフラ投資銀行(AIIB)や中露主導の上海協力機構(SCO)には加盟している。協議では、米印が対中国・ロシアでどこまで足並みをそろえられるかも注目される。