台湾豪雨で浸水被害、蔡政権に批判も

 
台湾の蔡英文総統(AP)  

 【台北=田中靖人】台湾で23日から南部を中心に断続的に激しい雨が降り、各地で浸水被害が発生、一部で28日も水が引いていない。蔡英文総統ら政権高官の不注意な言動もあり、政権に批判の声が出ている。

 行政院(内閣に相当)によると、熱帯低気圧などが原因の豪雨で、28日昼までに4人が死亡、約7500人が一時避難した。浸水被害は延べ約1500カ所で発生、農業損失は6億5600万台湾元(約23億7000万円)と推計されている。

 蔡氏は25日、中南部・嘉義県の浸水地区を軍の装甲車の上から顔を出して視察し、一部住民の罵声を浴びて下車。テレビでは、硬い表情で住民の苦情を聞く蔡氏の映像が流れた。

 蔡氏は26日、装甲車に乗っていたのは「(別の)被害の最も深刻な場所に向かっていた」からだとフェイスブックで釈明した。

 また、陳建仁副総統は24日から離島に家族旅行に出かけていたと批判され27日夜、謝罪声明を発表した。

 2009年8月には馬英九総統(当時)が南部の水害で被災者に冷淡だと批判され、支持率を大きく下げた。豪雨は30日まで続く見通しで、蔡政権に痛手となる可能性がある。