制裁再開を違法とするイランの主張に反論 ポンペオ米国務長官が声明

 

 【ワシントン=加納宏幸】トランプ米政権がイラン核合意離脱に伴い制裁を再発動したのは二国間条約に違反するとして、イランが国際司法裁判所(ICJ、オランダ・ハーグ)に提訴した訴訟の審理が、27日始まった。

 イランが制裁停止を求めたのに対し、ポンペオ国務長官は同日、制裁の再発動は国家安全保障上、必要な措置であると反論する声明を発表した。

 イランは米国による制裁の再発動が、1955年に米国と締結した友好経済関係領事権条約に違反し、イラン経済や企業に損害を与えていると主張した。

 米国は79年のイラン革命を受け、翌年にイランとの国交を断絶したが、この条約は国際法上、有効な状態にある。イランは7月にICJに提訴していた。

 米国は今月7日に核合意離脱関連の制裁の一部を再発動し、11月5日にイラン産原油の禁輸などを再開する予定。ポンペオ氏は声明で、イランの提訴を「制裁再発動を含む合法的な活動を取る米国の主権を妨げようとする試みだ」と批判した。また、イランの「無益な主張」に強く反論するとしている。

 ロイター通信によると、判決は1カ月以内に出る見通し。ICJは国際紛争の法的な解決を目的とする国連の主要司法機関で、判決に拘束力はあるが、執行力は持たない。