EU、対イラン支援に23億円 核合意維持姿勢に米が批判

 
テヘラン北部の自動車販売店を訪れた客ら。米制裁の影響か、客足はまばらだった=20日(共同)

 【ベルリン=宮下日出男】欧州連合(EU)は23日、イランの民間部門支援のため、1800万ユーロ(約23億円)の援助計画を決定した。イラン核合意を受けた協力の一環で、EUは米国が離脱した核合意を守る姿勢を改めて示した形。これに対し、米国務省のフック政策企画局長は24日、「誤った時期の誤ったメッセージだ」と批判した。

 援助は2015年の核合意後、イランの経済や教育・文化、気候変動対策などを対象にEUが約束した総額5千万ユーロの対イラン支援の第1弾。今回の援助には中小企業支援や環境対策などへの協力が含まれる。

 核合意をめぐっては米国が今月初めに対イラン制裁を再開する一方、EUはイランが核合意で受ける利益を守り、合意存続を図る。EUのモゲリーニ外交安全保障上級代表は23日、「核合意の結果、イランとの協力は多くの分野で進展した。われわれは合意を維持する」と強調した。

 一方、ロイター通信によると、フック氏はイランでは体制による「汚職やテロ支援」などが招いた経済的困難に国民が苦しんでいると指摘。EUの援助で「体制による国民無視が長期化し、(体制の)政策変更も抑えられることになる」と主張した。