【激動・朝鮮半島】非武装地帯の監視所を10カ所ほど撤収へ 在韓米軍司令官は「緊張緩和に寄与」としつつ懸念も - 産経ニュース

【激動・朝鮮半島】非武装地帯の監視所を10カ所ほど撤収へ 在韓米軍司令官は「緊張緩和に寄与」としつつ懸念も

板門店の非武装地帯を警備する北朝鮮兵(手前)。奥に韓国の施設が見える=板門店(AP)
 【ソウル=名村隆寛】朝鮮半島の南北軍事境界線がある非武装地帯(DMZ)に設置された韓国側の監視所が、10カ所ほど撤収することになった。韓国の宋永武(ソン・ヨンム)国防相が21日の国会国防委員会で明らかにしたもので、北朝鮮側もこれに応じた措置をとるという。
 DMZの監視所は、韓国側に約60カ所、北朝鮮側に約160カ所がそれぞれ設置されている。宋氏は撤収について「南北の監視所の距離が近いものから」とし、距離が1キロ未満の監視所を対象とする方針を示した。また、「韓国側が1、2カ所を先に撤収し、徐々に拡大する」と報告した。
 監視所撤収について韓国政府は、南北の緊張緩和と信頼構築の取り組みの一環とみなしている。韓国側の一方的な撤収となる懸念について宋氏は「互いに撤収したかを確認できる」と南北相互の措置であることを強調した。
 韓国と北朝鮮は7月31日に軍事境界線がある板門店(パンムンジョム)で将官級軍事会談を開き、韓国側が提示した監視所からの試験的な兵力撤収案などを協議し、大枠で見解が一致したが、撤収の具体的な数が示されたのは今回が初めて。
 これに関連し、在韓米軍のブルックス司令官は22日、ソウル市内で行われた海外メディアとの会見で、「リスクはあるが、監視所の一部削減は北朝鮮との緊張緩和に寄与する」と述べた。ブルックス氏は「軍事境界線の防衛力にある程度の懸念はある」と指摘しつつも、リスクは許容範囲であるとの見方を示した。
 一方、米韓合同演習が中止になっている状況での防衛態勢について、ブルックス氏は、在韓米軍が即応態勢を維持する別の手段を見いだしていることを表明。「北朝鮮に対する国際社会の圧力継続は重要」とも断言した。