上海の「慰安婦シンポジウム」が中止 中国外務省の指示で 対日配慮か、北からも初の参加予定 - 産経ニュース

上海の「慰安婦シンポジウム」が中止 中国外務省の指示で 対日配慮か、北からも初の参加予定

 中国上海市の上海師範大学で10日に開かれる予定だった旧日本軍「慰安婦」問題についての国際シンポジウムが、中国外務省からの指示で急遽(きゅうきょ)、中止されたことが分かった。日中関係筋が8日、明らかにした。
 上海での国際シンポジウムには中国や韓国、米国などに加え、初出席となる北朝鮮の関係者も含め、総勢約60人が招かれていた。
 ただ、12日が日中平和友好条約の締結40周年に当たるほか、今秋にも安倍晋三首相の訪中が調整されている。さらに北朝鮮の核・ミサイル問題で進展がみられない中、「慰安婦」問題で中国が北朝鮮とも歴史問題で連携したとの印象を与えたくないと中国外務省が判断。対日関係にも配慮して中止を指示したもよう。
 また、トランプ米政権が中国の知的財産権侵害に対する制裁関税の第2弾を23日に発動すると発表するなど、米中貿易戦争が激化しており、関係筋は「この時期に日本まで敵に回したくないと中国政府の側は考えたようだ」と話した。
 同大では2016年10月に、中国で初となる「慰安婦」を象徴する中国人と朝鮮半島出身者の2人の女性をかたどった像が設置されており、国連教育科学文化機関(ユネスコ)「世界の記憶」(記憶遺産)に「慰安婦」関連資料の早期登録をめざす動きもあった。
 関係筋によると、像の設置後、中央政府から同大側に対し、「キャンパス外での活動や新たな像の設置などは認められない」などと非公式にクギを刺されているという。(河崎真澄)